自然にいるカブトムシやクワガタの幼虫の食べ物

カブトムシやクワガタの飼育

カブトムシやクワガタの幼虫の飼育法の基本をていねいに解説しています。
このページでは、自然にいるカブトムシやクワガタの幼虫の食べ物について書いています。

朽ち木とは?

朽ち木とは、その名の通り、「朽ちた木」です。折れた枝や倒木などが菌やカビなどによって朽ちたものです。

山や河原に行けばふつうに落ちていますが、公園やキャンプ場などにもあります(必ずしもあるわけではありません)。

腐葉土とは?

腐葉土とは、落ち葉を積んで2、3年発酵させたものです。

さらに時間が経つと細かい土のようになりますが、それを堆肥といいます。農業では堆肥が利用されています。

広葉樹の朽ち木を割るとクワガタの幼虫がいる!

クヌギやコナラなどの広葉樹の朽ち木をマイナスドライバ―などで割ると鉱山の坑道のような道が通っていて、そこに木くずのようなものが詰まっていることがあります。
これはクワガタやカミキリなどの幼虫が朽ち木を食べた跡です(※)。

※面倒なのでこのサイトでは「食べる」と書いていますが、正確には、クワガタやカブトムシの幼虫は木材や落ち葉そのものを食べているわけではありません。菌類、バクテリアなどの微生物によって分解されたものを摂取しています。

木くずのようなものは幼虫のふんです。
なお、幼虫が朽ち木を食べた跡を「食痕」といいます。

つまり、食痕を追っていくとクワガタの幼虫がいることがあります。

朽ち木を割ってクワガタの幼虫を探すことを材割といいます。
材割していると、冬越ししているコクワガタの成虫がいることもあります。

<材割について>
クワガタの幼虫は生きている木や倒木を食べているわけではありません。倒木から相当時間が経った朽ち木を食します。つまり、クワガタの幼虫が食す朽ち木になるまでかなりの時間を要するわけですね。というわけで、材割をするとどんどん朽ち木がなくなってクワガタの幼虫の生育場所がなくなっていくので、材割を非難する声もあります。

クワガタの幼虫がいるのは広葉樹の朽ち木!

木は広葉樹と針葉樹に大別できます。このうち、クワガタの幼虫がいるのは広葉樹の朽ち木です(※)。つまり、クヌギがある森林で朽ち木を探せばクワガタの幼虫を見つけられるわけですね。
※広葉樹か針葉樹かは樹皮や周辺の落ち葉で判断できます。

ほかにも公園やキャンプ場に朽ち木が積まれていることもあります。ただ、薪としての利用やクワガタなどの虫の生育のために敢えて置いているところもあるので材割はしてはいけません。

ちなみに、コクワガタの幼虫はどこにでもいると言っても過言ではありません。河原に転がっている広葉樹の朽ち木の小枝にもいたことがあります(下の写真はその写真ではありません)。

日本のクワガタの幼虫の食べ物は朽ち木

クワガタの種類によって、幼虫がいる場所がちがいます。
実際に材割してみると、よくわかります。

・コクワガタ → 広葉樹の朽ち木。おもに土に埋もれていないところから見つかる(土に埋もれているところから見つかることもある)。
・ノコギリクワガタ → 広葉樹の朽ち木。土に埋もれているところから見つかる
・ヒラタクワガタ → 河原にある広葉樹の朽ち木。土に埋もれているところから見つかる
・オオクワガタ → 白枯れ腐朽菌により朽ちた広葉樹の朽ち木にいると言われている

なぜクワガタによって幼虫の居場所がちがうのでしょうか。
それは幼虫が食べているものが少しちがうためなのでしょう。実際、幼虫を飼育するとき、エサの種類を変えますし。

・コクワガタ → 広葉樹の朽ち木?
・ノコギリクワガタ → 広葉樹の朽ち木と腐葉土が混じっているもの?
・ヒラタクワガタ → 広葉樹の朽ち木で水分多め?
・オオクワガタ → 菌糸により朽ちた広葉樹の朽ち木?

カブトムシの幼虫は腐葉土にいる!

広葉樹の木の近くの腐葉土をよく観察していると、カプセル(薬)の形状をした黒い色のものがたくさん落ちていることがあります。これはカブトムシの幼虫のふんです(※)。
※わかりにくいですが、写真中央の幼虫のまわりにふんがあります(特に下側)。

カブトムシの幼虫は腐葉土にいます。

つまり、カブトムシの幼虫のふんが落ちている場所を掘ると幼虫を見つけられるわけですね。

<注意>
カブトムシの幼虫は深く潜るので、かなり深くまで掘らないと見つからないと言われています。
が、河原のポイントでは10センチも掘ればカブトムシの幼虫がたくさんいました。場所によるようです。
また、とあるポイントでは朽ち木をひっくり返すだけでカブトムシの幼虫がいました。掘らなくてもカブトムシの幼虫が大量にいたわけですね。しかし、その翌年は、ふんはあっても10センチほど掘った程度では見つけられませんでした。同じ場所でも、年によるようです。

カブトムシのエサは腐葉土!

なぜカブトムシは腐葉土にいるのか、といえば、腐葉土を食べているためでしょうね。つまり、カブトムシのエサは腐葉土なのですが、飼育の際は腐葉土よりも栄養価の高いものを与えます。詳しくは別のページにあります。

(参考)大きなカブトムシと小さなカブトムシ

「カブトムシ」といえば、以下を想像しますよね。

が、たまに小さなカブトムシに出くわします(※)。
※写真を見ると、角が小さいですよね。写真ではわかりませんが、からだの大きさも小さいです(写真のカブトムシはカナブンより少し大きいくらいでした)。

もともとカブトムシは小さかったのですが、ひとの営みとともに巨大化したそうです。つまり、「後者→前者」という流れなわけですね。

どういうことでしょうか。詳しく説明します。

(参考)カブトムシは里山とともに巨大化した!

もともとカブトムシは山にいて朽ち木のような、(カブトムシの幼虫にとって)栄養分があまりないものを食べていました(※)。ゆえにカブトムシの成虫も小さかったそうです。

(※)カブトムシやクワガタの大きさは幼虫の段階で決まるそうです。つまり、カブトムシやクワガタの成虫にいくら栄養価の高いものをあげたとしても大きくなりません。大きくしたいのであれば、幼虫の段階で栄養価の高いエサをあげる必要があります。

で、里山がでてきてそこで堆肥が作られるようになりました。堆肥の前は腐葉土です。(カブトムシの幼虫にとって)腐葉土は栄養価が高いので、カブトムシは巨大化したそうです。つまり、ひとの営みによってカブトムシは巨大化したわけですね。

詳しくは、『カブトムシ山に帰る』に書かれているので興味があれば読んでみるといいですよ!

というわけで、今でも見つかる小さなカブトムシは山などの栄養分があまりないところで育ったのでしょうね。

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